医療連携で未来を拓く、慢性疾患への新たなアプローチ

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2025-09-01

先月ご紹介した野中腰痛クリニックとの提携に続き、このたび新たに「青山レナセルクリニック」(https://rena-cell.com/)との提携が決定いたしました。

柔道整復や鍼灸の現場にとって、腰痛領域における最先端医療との連携に加え、内科的な慢性疾患に強みを持つ医療機関と協働できることは、臨床の幅を広げるうえで大きな意義を持ちます。
青山レナセルクリニックは、健康長寿社会の実現を目指し、糖尿病をはじめとする中高年の生活習慣病や認知症対策に注力する「再生医療総合クリニック」です。

幹細胞再生治療や乳歯歯髄由来幹細胞培養上清を用いたエクソソーム療法など、最先端の再生医療を提供する一方で、糖尿病を専門とする医師が在籍し、糖尿病から派生する腎臓病や血管障害、さらには男性機能障害(ED)まで、患者が抱える複合的な問題に包括的にアプローチしています。

糖尿病は、もはや「生活習慣病」という枠を超え、全身に多様な合併症をもたらす現代病です。インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性が続くと、血管障害を通じて腎臓への負担が蓄積し、慢性腎臓病(CKD)へとつながります。こうした病態は人工透析へ移行するリスクを抱える一方で、患者のQOLに深刻な影響を与えることは言うまでもありません。
青山レナセルクリニックでは、糖尿病と腎臓病を切り離さずに捉え、腎機能の保持、血管内皮の保護を多角的に組み合わせたプログラムを提供しています。

また、ED(勃起不全)に対する取り組みも同院の大きな特色です。
EDは生活習慣病と密接に関連しており、糖尿病性神経障害や動脈硬化によって発症・進行するケースが少なくありません。
しかし患者は恥ずかしさや相談のしづらさから、長期間放置してしまうことも多い疾患です。
青山レナセルクリニックでは、こうした背景に寄り添い、血管機能の改善や再生医療を用いた治療に積極的に取り組むことで、身体的な回復だけでなく心理的な自信の回復も支援しています。

さらに同院では、幹細胞治療やエクソソーム、幹細胞培養上清液など、再生医療の最先端技術を活用し、「失われつつある機能を補う」だけでなく「細胞そのものを活性化させる」治療を行っています。
これは、生活習慣病の進行抑制や腎機能の保持、血管修復などにも応用されており、従来の薬物治療とは一線を画す新しいアプローチといえるでしょう。

柔道整復や鍼灸の現場においても、糖尿病や腎臓病を背景に持つ患者は珍しくありません。足のしびれ、むくみ、易疲労感、関節痛といった症状の陰には、代謝異常や血管障害が潜んでいることがあります。
そうした場合、施術の効果を最大化するには、生活習慣病そのものへの適切なアプローチを行うことが不可欠です。
青山レナセルクリニックとの提携は、こうした「施術所だけでは完結できないケース」に対して新たな選択肢を提示するものとなります。

私たちアトラグループは、単に紹介窓口を設けることを目的としているのではありません。
紹介を受けた患者がクリニックでどのような評価・治療を受けたのかを施術所に還元し、再び現場でのケアへとつなげる「循環型の支援モデル」を構築していくことを目指しています。
糖尿病や腎臓病、EDといった領域は、まさに再発や慢性化が前提となる分野です。だからこそ、医療と施術が互いに役割を補完し合う仕組みが重要になってくるのです。

療養費制度をめぐる状況は日々厳しさを増しています。
保険者は「施術行為の正当性」だけでなく、「医学的にどのような根拠を持ち、患者の健康にどう寄与しているのか」という視点で審査を行うようになってきました。
糖尿病や腎臓病といった慢性疾患への理解と、専門医療との協働姿勢を持つことは、施術の信頼性を高め、請求の根拠をより強固にすることにつながると考えています。

今回の提携を通じて、私たちはアトラ請求サービスを単なる代行業務にとどまらない、「現場を支える伴走者」として再定義していきたいと考えています。
今後もこうした専門性の高い外部パートナーとの協働を深めながら、臨床・制度・経営の三軸を支える支援のかたちを追求してまいります。

青山レナセルクリニックとの連携が、皆さまの臨床に新たな可能性をもたらすことを願っております。