「第31回柔整・第34回あはき療養費検討専門委員会」について

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2025-05-01

令和7年3月31日(月)に日比谷国際ビルにおいて「第31回柔道整復療養費検討専門委員会」「第34回あはき療養費検討専門
委員会」が開催されました。

今回は両委員会ともに、療養費におけるオンライン請求導入等に関する議論を中心に行われ、その中で柔道整復療養費の
オンライン請求導入等に関するワーキング・グループにおける議論の中間とりまとめが示されましたので、ポイントを
わかりやすくお伝えいたします。

本委員会では、柔道整復療養費のオンライン請求導入に向けて、制度全体の設計や課題整理が進められています。
中でも重要視されているのは以下の4つの視点です:

・施術管理者(施術所)への確実な支払いと不正の防止
・保険者・施術所双方の事務効率化
・審査の標準化と質の向上
・より質の高い効率的な施術の推進

オンライン請求の導入によって、申請や支払いの仕組みが大きく変わる可能性があり、現場でも慎重な対応が求められて
います。

「復委任」についても大きく踏み込んだ議論がなされています。
これまでのように施術管理者が請求団体に療養費の受領を委任する仕組みについて、「不正の温床になっている」との声もあり、オンライン請求導入に伴い、復委任団体を関与させない仕組みにするべきではないかという意見が示されています。

一方、小規模な施術所が多く、現場では請求業務の負担軽減のために復委任が必要という声もあるため、「代理請求は可能だが、支払いは必ず施術所へ」といった形で、一定の条件のもとで復委任を認めることとする案をはじめとして、復委任
団体が関与することのメリット・デメリットを勘案し、適切な仕組みについて検討される見通しです。

また、現在行われている紙による申請は、施術所及び保険者等双方に事務的にも経済的にも負担が生じている観点から、
オンライン請求導入後には廃止される方向で議論が進められています。
DVDやUSB等の電子媒体による申請も認められず、「オンライン限定での請求」が原則化される方向となっています。
これにより、請求の手間は減る一方で、対応できる環境の整備が求められるため、施術所側も今のうちから準備が必要です。

当初予定されていた令和8年度中の稼働は「見直す」と明記され、実務的・技術的課題の整理が優先されることとなりました。今後のスケジュールは、関係者の意見も踏まえた上で慎重に決定される見通しです。

今回のとりまとめにおいて改めて感じるのは、「療養費の確実な支払い」と「安全で透明な請求体制」の必要性です。

アトラ請求サービスではこれまで通り、会員の皆様の療養費を預かり金として別管理し、監査法人の審査を経たうえで適切な開示・支払いを行っております。復委任のリスクを回避しながら、安全な運用を実現していますので、どうぞご安心ください。

また、支給申請書の作成や施術録の管理・修正といった部分でも、時短を支援する「A-COMS」の導入が進んでおります。
これからのオンライン化に向けても、弊社のシステムが強い味方になります。

情報を制する者は経営を制する。
制度の変化を正しく捉え、これからの時代に合った施術所運営を一緒に進めてまいりましょう。