
「もやもや病」という病名を聞いたことがあるでしょうか?このユニークな病名は、脳の血管が細くなり、その代わりにできる細い血管が、X線検査の画像で煙のように「もやもや」と見えることに由来します。原因不明の難病に指定されており、患者様の生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
〇もやもや病とは?そのメカニズムと症状
もやもや病は、正式名称を「ウィリス動脈輪閉塞症」といい、脳に血液を送る主要な血管である内頸動脈の末端部が、両側性に徐々に細くなり、最終的に詰まってしまう病気です。血管が細くなることで脳が酸素不足に陥らないよう、細い血管が多数発達しますが、これが「もやもや」した画像として見えることから、この通称がつけられました。
主な症状は、脳への血流が一時的に不足することで起こる「一過性脳虚血発作」です。突然、手足の力が抜けたり、しびれたりして、ろれつが回らなくなる、言葉が出てこなくなるなどの症状が現れます。場合によっては、一時的に意識を失うこともあります。
これらの症状は、特に息が切れるような激しい運動や、熱いものを「フーッ」と冷まして食べる時、あるいは泣いたり笑ったりする際に引き起こされやすいという特徴があります。
〇治療法と予後について
もやもや病の治療は、主に手術によって脳の血流を改善することが目的となります。手術には、頭皮の血管と脳の血管を繋ぐ「バイパス手術」などがあり、これにより脳梗塞や脳出血といった重篤な合併症を防ぎます。
予後は、病気の発見時期や治療の状況によって大きく異なります。早期に発見され、適切な治療を受ければ、症状が安定し、日常生活を問題なく送れる方も多くいらっしゃいます。しかし、病気が進行すると、脳梗塞や脳出血を繰り返し、後遺症が残る可能性もあります。
〇接骨院で知っておきたいこと
来院された際に、カウンセリングシートやヒアリングで、持病の有無・もやもや病の診断を受けているかどうかを確認しましょう。症状が現れた際の対処法について、患者様ご自身やご家族が把握しているかを確認し、必要に応じて専門医への受診を促すことも重要です。
もし、もやもや病の患者様を施術する場合、最も重要なのは、過呼吸を引き起こすような刺激や、血圧を急激に変動させるような施術を避けることです。
激しいマッサージや強い刺激は控え、優しく丁寧な施術を心がける必要があります。首を急に動かしたり、強く圧迫したりすることも避けましょう。患者様との会話の中で、激しく笑ったり、泣いたりするような状況にならないよう配慮することも大切です。
〇患者様の不安に寄り添うために
もやもや病は、突然の症状に不安を抱えている患者様が多くいらっしゃいます。もやもや病は脳血管疾患であるため、接骨院では治療を行うことはできません。しかし、患者様の身体の不調を緩和し、その不安に寄り添い、安心して施術を受けられる環境を提供することが重要だと考えます。